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議会報告 

令和7年6月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
岡崎 よしあき

QQ 質問

区民の健康支援について

 次に区民の健康支援について、2点お伺いいたします。
 初めに医療DXの推進、具体的には「予防接種事務のデジタル化」についてお伺いいたします。
 医療DXとは保健・医療・介護の各段階において発生する情報やデータを、最適された基盤(クラウドなど)を通して、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民がより良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えることです。
 医療DXの施策の1つに「予防接種事務のデジタル化」があります。公明党はこれまで予防接種、母子保健、健診など健康医療の分野について継続的に取り組んで参りました。
 予防接種事務のデジタル化が実現されることで、例えば区民はこれまで紙に1枚1枚記載し医療機関に持参していた予診票をスマホで入力・送信できるようになるなど利便性が大きく向上します。また自治体としては紙の予診票の作成、対象者への郵送、予防接種後に医療機関から送られてくる予診票の記入漏れの確認などが無くなり、これらだけでも作業時間が大幅に削減されるなど業務負担軽減に大きく貢献するため、区民と行政にとって非常に重要な施策であると思います。
 国は『医療DXの推進に関わる工程表』等に基づき予防接種事務のデジタル化を進めていますが、適合基準日を令和8年4月から令和10年4月に延長しました。
 自治体としてはデジタル化に対応するためのシステムの標準化が必要であり、また、区民がこのデジタル化の恩恵を受けるためには、まずはマイナンバーカードを保有する必要があります。
 そこで予防接種事務のデジタル化の本区での準備状況についてお伺いいたします。
 
 次に子宮頸がんの発症予防を目的としたHPVワクチン接種についてお伺いいたします。
 本ワクチンは小学校6年生から高校1年生相当までが公費接種の対象です。キャッチアップの制度を作っていただきましたが、それも令和6年度末で終了しました。その周知については、我が会派の要望通り、個別通知をしていただき評価しております。
 昨年11月に令和7年3月31日までの条件付き延長措置決定による駆け込み接種がどれくらいあったのか、接種数やその反響、周知の効果も含めお伺いいたします。
 また国は高校1年生向けの勧奨リーフレットを作成しており、本区においても令和6年度と同様に、期限を迎える未接種者への個別通知のお知らせは必要と考えます。
 令和7年度に高校1年生になる方が期限を迎える対象に該当しますが、高校受験を終え部活動や学業などに専念される方もいれば、社会に出るなど様々な生活様式が想定されます。
 このワクチンは接種完了まで6か月間を要しますので、余裕をもって接種できるよう、夏休み前までに(遅くても9月までに)個別通知にて期限終了のお知らせを実施していただきたいと考えますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

AA 答弁

区長  次に、区民の健康に関するご質問にお答えします。

 まず、予防接種事務のデジタル化についてのお尋ねですが、

 予防接種事務のデジタル化は、国が進める医療DX施策の1つで、予診票の電子化等による予防接種の際の利便性や、接種記録の他自治体との連携等による業務の効率化の向上などが期待されます。
 デジタル化に向け、自治体では予防接種台帳である健康管理システムを標準化し、その機能を全国統一様式にすることが必要であり、本区では令和8年1月に標準化を行う予定で作業を進めております。
 デジタル化の実現にあたっては、自治体のシステム改修以外にも、医療機関におけるシステム導入及び請求・支払業務に関わる関係機関との情報連携等、大規模なシステム構築が必要であり、現在は国主導の下、複数の自治体で部分的な先行実施が行われております。
 今後、国から示される予定のデジタル化推進に向けた指針を踏まえ、適切に対応してまいります。

 次に、HPVワクチンについてのお尋ねですが、
 
 当初、ワクチンのキャッチアップ接種については、昨年度末を終了予定として実施いたしました。そのため、昨年7月に、区報等による周知と合わせて、計3回の接種が未完了の対象者に個別勧奨を行ったところ、8月と9月の2か月で、接種数が1,442件、昨年度同時期の2.3倍に増加しました。
 その後、国において経過措置が決定されたことを受け、対象者に再度、個別勧奨を行ったところ、本年3月の接種数は1,369件、前年度同時期の2倍となり、そのうちキャッチアップ対象者では1,027件、3.4倍となりました。
 これらのことから、国や都のキャンペーンと合わせて、区による周知と個別勧奨が、接種数の増加につながったものと考えております。
 本年度においても、定期接種の最終学年である高校1年生と、昨年度中の接種が未完了であるキャッチアップ対象の方に、個別勧奨のハガキを7月中に送付する予定であり、加えて、ホームページ、SNS、区内医療機関等での周知も実施してまいります。
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