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質問
次に高齢者施策について伺います。
先日、厚生委員会で新潟県長岡市の高齢者総合ケアセンター「こぶし園」の介護拠点「サポートセンター摂田屋」を視察に行きました。「小さな特養」と呼ばれるサテライト型のこの施設には特養に20名、小規模多機能型居宅介護に25名が登録しています。山の上にあった大型の特養を分割して何が変わったかと言えば、利用者家族の滞在時間が延びたといいます。居心地がいい、という最高の評価がついたのだと思いました。
文京区は土地が高く、こうした小さな特養を作るのは難しい。であるならば、地域密着で様々なサービスが展開され、今後も利用者が増えると思われる小規模多機能施設の整備と機能の充実が求められると思いますが、区の見解を伺います。
また、本区においても新しい介護予防・日常生活支援総合事業への移行が平成28年10月開始の予定になっております。この円滑な移行が求められる一方で、中長期的に丁寧に構築していく必要があります。本区の課題や方向性を改めて伺います。
総合事業では、住民ボランティアや住民主体の自主活動が適切に進むために、介護の担い手である介護人材をどのように確保していくかという課題があります。
そこで、介護人材の確保策について伺います。
先の課題と合わせて、現在、施設をつくっても、職員が集まらずオープンできないケースがあり、まさに人材不足は喫緊の課題です。
介護人材確保の一つとして、介護現場に若い人が若い人を呼び込むために、又介護職のイメージアップを図るために「介護の魅力PR隊」を作るのはいかがでしょうか。
埼玉県では、「介護の魅力PR隊」を編成し、隊長を務める26歳の介護職員が大学に赴き、学生を前に「介護の仕事は大変なイメージがあるけど高齢者が笑顔を向けてくれることが何よりも嬉しい。ここまで深く人生に関わられる仕事は介護しかない」と熱く訴え、学生の意識が大きく変わったそうです。今後、中学生や高校・大学生にPRしていく機会をどんどん増やしていただきたいと思います。
先日行われたアクティブ介護27のイベントでも、介護職の魅力を伝えるブースや講演、しごと相談・面接会等大変好評でした。今後も介護職の人材確保に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、区の見解を伺います。
次に在宅医療専門の診療所設置について伺います。
本区は、終の棲家は住み慣れた我が家がいい、こんな声が圧倒的に多いです。つまり、今あげられる在宅介護の課題を解決することこそ急務です。本区の課題を伺います。
厚労省の調査では、在宅患者の八割以上が要介護状態の高齢者で、外来で病院に行くことが困難な方が多い。一方、訪問診療を実施している医療機関は約2万8000か所ありますが、そのうちの7割は規模の小さい診療所で対応に限界があるとされています。特に都心部では高齢者数が増加しており、医師不足の懸念が指摘される中、在宅医療の体制整備が求められていました。
こうした中、厚労省は、来年4月を目途に在宅医療を専門に行う診療所の設置を認める方針を決めました。医療機関を開設する際には、一定の広さの診察室や医療機器などを設置して外来患者を受け入れられる体制を確保しなければなりませんが、今回、新たに認められる専門診療所は外来用の設置がなくても開業でき、在宅医療に専念できるものです。
今後、既存の医療機関とともに専門診療所が在宅医療を担えば、患者にとっては治療を受けやすい環境になる一方で、施設を持たずに車と電話だけで診療する不安定な体制や利益の上がりやすい軽傷の患者を選んで診察するようなケースが指摘されており、専門診療所の質をしっかり確保することが重要です。
こういったチェックをする必要があると考えますが、区の見解を伺います。また今後、本区におきましても、良質な地域の医療体制を支援していくべきと考えますが、区の見解を伺います。
答弁 |
区長 |
次に、高齢者施策に関するご質問にお答えします。 まず、小規模多機能型施設の整備等についてのお尋ねですが、 区では、小規模多機能型施設を、在宅生活を継続するための拠点として捉え、「高齢者・介護保険事業計画」に基づいて整備を進めております。 今後は、平成37年度までに、日常生活圏域ごとに2施設ずつの整備を予定しております。 整備にあたっては、地域の実情に応じ、地域包括ケアに資するサービスを提供する複合施設として、機能の充実を図ってまいります。 次に、「介護予防・日常生活支援総合事業」についてのお尋ねですが、 本事業の実施にあたり、まず、訪問型サービス及び通所型サービスにおいて、「国基準サービス」に加えて「区独自サービス」を設定いたします。 このサービスについては、より多くの事業者が参入できるよう、事業者の意向を踏まえ、検討を行っております。 また、住民主体のサービスの整備にあたっては、行政主導で作り出すのではなく、住民の主体性を尊重した中長期的な地域づくりが重要な課題であると考えております。 今後、社会福祉協議会に配置する生活支援コーディネーターと連携を図りながら、地域の資源や関係性を尊重し、体制を整備してまいります。 次に、介護人材の確保についてのご質問にお答えします。 若年層への啓発の必要性は、充分に認識しております。 ご提案の事業と類似した活動としては、区と社会福祉協議会が支援している「アクティブ介護」の事業の中で、若手介護職員による、大学生等に向けた出張講座が行われております。 さらに、区としては、平成28年度重点施策として、中学生等に向けた啓発冊子の作成・配布、特別養護老人ホームなどの職員の住宅費補助等を行うこととしており、介護人材の確保に積極的に取り組んでまいります。 次に、在宅医療専門の診療所設置についてのご質問にお答えします。 介護が必要になっても最後まで住み慣れた家で過ごすためには、医療機関と介護サ-ビス事業者が連携し、在宅生活を支える体制の整備が課題であると考えております。 診療所の開設については、中央社会保険医療協議会において前向きな検討がなされておりますが、現時点では、開設時や運営面における基準等は示されておりません。 今後、国の動向を注視して情報収集に努めるなど、適切に対処するための準備を進めてまいります。 地域の医療体制の支援にあたっては、平成28年度重点施策として、新たに、在宅における医療と介護の連携を支援する「在宅療養支援連携相談窓口」を設置いたします。 医療側から介護側を支援するための体制を整備するとともに、介護事業者及び区民等からの様々な医療に関する相談に対応する等の機能を持つものとなるよう、現在、検討しております。 本区としては、この相談窓口の運営を通じて、医療と介護の連携を含め、地域の医療体制に対する支援を行ってまいります。 次に、インターネットを活用した、一時保育事業の空き情報の確認等についてのお尋ねですが、 キッズルームの利用にあたっての事前登録では、利用登録の際の簡単な面接を通じてお子さんの状況を確認していることからシステム化が困難な面もあります。 施設の空き情報のインターネットでの確認については、利便性の向上とともに、運営委託先の民間事業者との連携やシステムの保護対策、費用対効果を勘案のうえ、検討してまいります。 なお、スマートフォン等からの利用申請については、電子申請を活用するなど、利便性の向上に努めております。 また、一時保育事業の空室情報の一括提供等については、各所管の運用システムが異なることなどから、関連する部署において、さらに研究してまいりたいと考えております。 次に、キッズルームの拡充についてのお尋ねですが、区民ニーズを踏まえ、「子育て支援計画」に基づき、本年4月に「キッズルームかごまち」を開設したところです。 したがいまして、当面は、各キッズルームの利用状況の推移を見てまいりたいと考えております。 次に、ひとり親家庭への支援についてのご質問にお答えします。 支援にあたっては、生活支援、教育支援、経済的支援、保護者に対する就労支援など、状況に応じた的確な取り組みが重要であると考えております。 関係する子育て、福祉、教育、保健分野の各部署において、連携及び情報共有等を行うとともに、専門相談員のスキルアップを図り、実務能力の向上に努めているところです。 |
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