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議会報告 

令和2年2月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
松丸 まさし

QQ 質問

就職氷河期世代への支援について

 次にひきこもり対策に関連し、今、国を上げて取り組んでいる就職氷河期世代への支援についてお伺いします。

 昨年12月、政府は「就職氷河期世代」の就労支援の強化を「行動計画」として明記し、今後3年間で650億円の財源を確保する方針を決定しました。
 
 「就職氷河期世代」とは、雇用環境が非常に厳しかった1990年代半ばから2000年代初頭に高校・大学を卒業した方々であり、現在30代半ばから40代半ばとなっております。
 
 1991年に2.86倍だった大卒の求人倍率は、2000年には0.99倍まで急落しました。その後、新卒一括採用されなかったこと、年功序列の雇用慣行により、不本意ながら非正規雇用・アルバイトなどの仕事を続け、それにより昇給もままならい状況が続きました。そのため、この世代の2010年から2015年の現金給与額の変化は、他の世代に比べて著しく悪化しております。こうした背景により、この世代の抱えてきた問題は大きく、より集中した支援が必要です。

 公明党はこれまでジョブカフェやサポステの設置、若者雇用促進法など、この世代への様々な就労支援を推進し、就職者数の増加に尽力してきました。私たち公明党文京区議団も、地元において具体的な区民相談をお引き受けし、お一人お一人に寄り添い尽力をしてきました。
 しかしながら、いまだこの世代での非正規雇用者が全国で371万人、無職の方も多くいます。
 「行動計画」の中には、地方自治体の先進的な取り組みに対しては交付金など支援をすることが明記されており、地域でのニーズを踏まえ、経済団体等との連携した具体的な施策を期待しています。
 
 また、今回の「行動計画」で注目されるべきは、非正規雇用から正規雇用への推進のみならず、ひきこもり状態にある人などへのアウトリーチ等の充実による自立相談支援機関の強化も謳われていることです。この意味では、令和2年度の文京区重点施策にもりこまれた「文京区版ひきこもり総合対策」事業との連携をして、実態に即した具体的支援をお願いしたいと思います。
 
 例えば、常勤として働きながら支援を受けることが困難な場合、又は、実際に支援を受けたくても交通費等の実費負担が用意できない、など支援を受けたくても困難が伴う場合もあります。もしくは、まずは社会復帰への一歩が必要な場合もあります。こうした方々が支援を受けることができるように、きめ細かい伴奏型の支援態勢を構築していただきたいと思います。
 
 さらに東京都においては、非正規雇用対策として就職氷河期世代の非正規雇用の方を対象に、労働者派遣のスキームを活用し、派遣社員として働きながら適職を探し、企業とのマッチングを図り、正社員として就職できるよう支援をする取り組みや、就職氷河期世代の方の正規雇用化を促し、定着を促進するため、就職氷河期世代を採用した企業が行う指導育成の取組に対する助成金を新たに創設しました。これらを活用すべきと思いますが区の見解をお伺いいたします。

AA 答弁

区長  次に、就職氷河期世代への支援に関するご質問にお答えします。

 まず、「文京区版ひきこもり総合対策」との連携についてのお尋ねですが、ひきこもり状態にある人を就労につなげることは容易ではないものと捉えておりますが、生活困窮者自立支援事業において、就労までの段階的な支援を行ってまいります。
 
 さらに、先程ご答弁申し上げたとおり、相談支援員に精神保健福祉士を加え、アウトリーチを想定した相談支援を進めてまいります。
今後とも、ひきこもり状態にある本人やその家族からの就労に関する相談に対し、個々の意欲や意向、生活状況等を考慮した支援計画を立て、きめ細かな支援を行ってまいります。

 次に、就労支援についてのお尋ねですが、来年度の重点施策として、就職氷河期世代を含む地域の多様な人材と区内中小企業とのマッチングを支援する「中小企業における多様な地域人材確保・活用支援事業」を実施いたします。
 本事業では、求職者の経歴や能力、就労ニーズ等を踏まえ、就職に役立つセミナーや個別カウンセリングの他、就職後もフォローアップを行うなど、きめ細かな支援を行ってまいります。
 
 ご指摘の都の支援メニューについては、区の事業とあわせ、区内中小企業に対し、あらゆる機会を通じて周知し、活用を促すとともに、今後とも、就職氷河期世代及び区内中小企業の実情やニーズを的確に捉え、効果的な支援を行ってまいります。
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