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議会報告 

平成29年6月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
岡崎 よしあき

QQ 質問

認知症施策について

次に認知症による徘徊を見守るためのサービスについてお伺い致します。

認知症で徘徊の症状の出る高齢者を見守るサービスに、今、関連企業が相次いで取り組んでおります。本区としては、「ただいま、支援SOSメール」の取り組みをされておりますが、現在の登録状況と、配信状況を伺います。また、イベント等の配信についての反響はいかがでしょうか。
更に、靴用ステッカーや衣服用アイロンシールの配布を行なっておりますが利用状況や有料での徘徊探索サービスでの効果の状況を伺います。

4月下旬に京都で開催された認知症の国際会議では、5年前に若年性認知症と診断された40代前半の男性がスピーチし「周囲の環境さえ良ければ笑顔で過ごすことができる」と訴えられました。

世界では3秒に1人の割合で認知症の人が増えているそうです。20年後には現在の2倍の人が認知症になるとの推計も出ています。今世紀における健康上の最重要課題と考えられ、進行を遅らせたり、若年性認知症の発症事態を防ぐための最新共同研究も報告されました。重い例を除き、認知症になると「何もできなくなる」は偏見であり、施策も介護する側ばかりに目が行きがちです。
当事者が尊厳を持ち、安心して暮らしていける視点が欠けてはいないか、考える必要があると思いますがご見解をお伺い致します。

AA 答弁

区長 次に、認知症による徘徊を見守るサービスに関するご質問にお答えします。
まず、「ただいま!支援SOSメール」についてのお尋ねですが、本年5月末時点での登録状況は、支援希望者が76人、メールの受信者となる協力サポーターが553人となっております。
また、配信状況としては、平成27年度が6件、28年度が10件で、このうち2件は協力サポーターが行方不明者を発見し、保護につながっております。
さらに、イベント等の配信については、現在、「うちに帰ろう」模擬訓練実施のお知らせを配信しておりますが、今後も機会を捉え、認知症にI関すを)事業周知に活用してまいります。

また、靴用ステッカー及び衣服用アイロンシールの利用状況については、27年4月から本年5月末までの累計として、ステッカーは113人、アイロンシールは93人に配付しております。本年4月には、靴用ステッカーの利用者が、巡回中の警察官に発見、保護され、無事に帰宅できたという事例もございました。
なお、徘徊探索サービスについては、サービス利用者の安全確保と、介護者の精神的及び身体的負担の軽減を図る効果があると考えております。

次に、認知症当事者の視点に立った施策についてのお尋ねですが、区では、「認知症になっても人として尊重され、希望をもって自分らしく生きることができる文京区」を目標に掲げ、認知症施策に取り組んでいるところです。

また、認知症ケアパスの普及・啓発を目的として区が作成したパンフレットに、認知症と共に生きる本人や家族のメッセージを掲載し、当事者の思いをご理解いただけるよう努めております。

今後とも、このような視点を大切にするとともに、支援者のご意見も踏まえ、認知症施策の推進に取り組んでまいります。
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