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議会報告 

令和7年11月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
宮本 伸一

QQ 質問

発達障害・グレーゾーンの子どもへの支援について

 次に、発達障害・グレーゾーンの子どもへの支援についてお伺いします。
 国からの方針も踏まえ、区では来年度から五歳児健診を実施することを令和八年度の重点施策にて発表したことを評価いたします。
 子どもの健やかな成長と保護者への支援につながるよう実施していただき、フォローアップ体制も充実していただきたいと思いますが、どのように実施するのか、お伺いします。
 地域の保護者や子育て支援に関わる事業者からは、発達障害の子どもの特性に合わせたきめ細かい支援が重要とお聞きしました。場合によっては、療育のサービスを受けて適応能力の向上を図ることもできますが、特性がはっきりしない、いわゆるグレーゾーンに当たる場合もあるかと思います。
 こうした子どもたちにも適切な配慮や支援につながる取組が必要と考えますが、区の見解をお伺いします。
 これまで、学校に行きづらい子どもたちやその保護者の皆様にお会いする中で気付いたことは、将来への漠然とした不安が大きいということです。そうした子どもたちの中では、発達障害のある場合もあります。そうしたとき、多様な学び方で学びを確保して成長していきますが、いわゆる通常の小中高大と進学して就職をするパターンは将来像として見えにくく、特性に合わせて対応していく必要があります。
 特に就職については、手帳があれば、障害者雇用枠で就職をすることも可能ですが、グレーゾーンのままだと大きな困難を抱えることとなります。
 発達障害の方を対象にした就労支援事業を行っている事業者から、「就職活動を始めたときに発達障害に気付いて就労支援の相談に来られる方が多く、困難を抱えている方が多い」と聞きました。
 発達障害・グレーゾーンの子どもたちが将来に向けて進路が様々期待できる、そうした支援体制を整備していく必要があると考えますが、区の見解をお伺いします。
 次に、不登校児童・生徒の多様な学びの確保についてお伺いいたします。
 二〇二四年度に全国の小・中学校で不登校だった児童・生徒は三十五万三千九百七十人で過去最多を更新したとの報道がありました。本区においても同様の傾向があり、その対策は喫緊の課題です。
 本区においては、令和五年度より学びの居場所架け橋計画を実施しており、一定の成果が出ていることを評価いたしますが、もう一歩踏み込んでの総合的な対策が必要ではないかと思います。
 不登校は、言うまでもなく問題行動ではありません。取り巻く環境によっては、どの生徒・児童にも起こり得ます。本人の甘えや怠けでも、弱いからでもありません。学校に登校するという結果のみを目標とするのではなく、自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指し、児童・生徒が学校へ行く・行かないにかかわらず、誰一人取り残されない学びの保障に向けた支援が必要なのではないでしょうか。
 会派で視察に行った名古屋市では、今年三月になごやハートプランを作成し、大きな柱の一つとして、一つ目に、子どもたちが行きたくなる学校づくり、二つ目に、多様な教育機会の確保、三つ目に、保護者支援・学校外の専門機関等との連携を掲げ、不登校対策を総合的に、また、きめ細やかな支援ができるように取り組んでいました。
 本区としても、誰一人取り残されない学びの保障を図るための総合的な計画を策定してはいかがかと思いますが、御見解をお伺いします。
 また、文部科学省は、不登校対策として、学びの多様化学校の設置を促進しています。早期に全ての各都道府県・政令指定都市での一校以上の設置とともに、将来的には、希望する児童・生徒が居住地によらず通えるよう、分教室型も含め、全国で三百校の設置を目指すとしています。二十三区では、港区、大田区、足立区、世田谷区などで既に設置されております。
 児童・生徒の状況に合わせて授業カリキュラムを組み、個々のニーズに応じた教育を提供できる学びの多様化学校の設置に向けて、本区も検討してはと思いますが、御見解をお伺いいたします。

AA 答弁

区長・教育長  次に、発達障害等の子どもへの支援に関する御質問にお答えします。
 まず、五歳児健診についてのお尋ねですが、来年度中の実施に向けて準備を進めている五歳児健診は、保護者と保育者を対象に調査票を用いて実施する一次健診と、一次健診の結果、課題がある場合及び保護者が希望する場合に実施する二次健診を予定しております。
 二次健診については、小児科医師、保健師、心理職を始めとした多職種を配置して、集団会場で問診、身体計測、行動観察や診察等を実施する予定です。
 二次健診後は、多職種によって評価するとともに、支援を検討し、継続的な心理相談や経過観察を行い、必要に応じて専門医療機関の受診につなげるなど、子どもの特性に合わせた支援を実施してまいります。
 次に、発達障害の疑いがある子どもたちへの支援等についてのお尋ねですが、乳幼児健診等で発達障害の疑いがあるとされた場合には、心理相談や専門医師による発達健診での経過観察等により、保護者の相談に対応しております。
 個々の特性や養育状況に応じて、子育て支援や障害福祉サービスの利用についても案内し、教育センター、通園している保育園等や医療機関等と連携し、適切な支援につなげているところです。
 また、発達障害の疑いがある子どもたちが適切な支援や配慮を受けるためには、障害についての理解を深めていくことも重要であり、今後とも、講演会の開催や心のサポーター養成講座等を活用し、周知・啓発に努めてまいります。
 なお、発達障害の診断に至らないものの、将来の進路等で不安を抱く方の支援体制については、先行事例や大学での取組等を研究してまいります。

次に、特別な配慮を要する子どもたちへの適切な配慮や支援についてのお尋ねですが、現在、区では、教育センター総合相談室において、発達上の特性などにより、困り感のある子どもに関する相談に対し、個々の状況に応じた発達支援や心理的援助を行っております。
 また、保育園、幼稚園、小・中学校などの集団生活の場に心理士や作業療法士等の専門職を派遣し、職員や教員に対して実践的な助言を行っております。
 子どもたちがそれぞれの特性に合った支援に適時適切につながることは重要であると考えており、引き続き、庁内及び関係機関との更なる連携強化に努めてまいります。
 次に、発達障害を含め、特別な配慮を要する子どもたちの進路に関する支援についてのお尋ねですが、区立小・中学校各校においては、児童・生徒一人一人の希望や障害特性、発達段階を踏まえ、教員が適切に進路指導を行っております。
 また、中学生の保護者に対しては、進学先となる学校の合同説明会等、都が行う事業の周知を行っているところです。
 さらに、発達の特性により、不登校や登校しぶりの状態にある児童・生徒及びその保護者には、教育センターにおいて、進学の選択肢や準備等について学べる機会を提供しております。
 子どもたちが、将来に向けて自分の進路を主体的に捉え、社会的自立を目指すことができるよう、引き続き取り組んでまいります。
 次に、不登校児童・生徒の学びの保障に向けた支援と計画の策定についてのお尋ねですが、本区では、これまで、国が示す不登校対策であるCOCOLOプランに基づき、「チーム学校」による支援や多様な学びの場の充実、保護者支援などの取組を着実に進めてまいりました。
 誰一人取り残されない学びの保障に向けた取組は重要であり、当面は、現在進めている支援の充実に努めてまいります。
 なお、計画の策定については、他自治体の取組や本区の状況を見極めつつ、必要に応じて柔軟に検討してまいります。
 次に、学びの多様化学校の設置についてのお尋ねですが、学びの多様化学校は、学校教育法に基づく学校として、柔軟な教育課程を編成することが可能であり、計画的かつ確実な学力保障により、一定程度の教育水準を保つことができるとされています。
 しかしながら、学びの多様化学校の設置については、文部科学省の定める学校設置基準に基づく施設整備が必要になることなど、様々な課題があるため、現時点では設置は困難と考えております。
 なお、今後の不登校施策につきましては、現在行っている施策の一層の充実を図ってまいります。
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