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議会報告 

平成29年9月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
松丸 まさし

QQ 質問

ダブルケア対策について

次にダブルケア対策についてお伺いします。

晩婚化に伴う出産年齢の上昇を背景に、育児と介護を同時に行う「ダブルケア」の当事者となる人が増えており、約25万人に上るとされています。このダブルケアラーを支えるための対策の一つに専用相談窓口の設置を提案します。

政令市である堺市では、介護に関する相談を「基幹型包括支援センター」と「地域包括支援センター」で対応、一方、子育ての相談は子育て支援課が受け付けてきました。様々な相談から介護と子育ての両方を担う人が少なくないと見た堺市は、昨年の10月に基幹型包括支援センターに「ダブルケア相談窓口」を開設し、複数の分野に関わる問題を抱えた人が、適切な相談を受けられる体制を整えました。

開設以降、これまでに117件の相談があったそうです。「児童虐待の相談をしていた人が、介護の問題も抱えていた」「DVの相談に来ていた人が、子育ての悩みを持っていた」などのケースがあったそうです。
メリットとしては、関係する部署同士が集まり、情報共有が図られるようになったことです。ダブルケアラーがいずれか一方の問題でしか相談を受けていないケースがあり、詳しく聞く中で、もう一方の問題を「見える化」させることにつながりました。

また、ダブルケアの実態調査をしたところ、「子育てのみ」「介護のみ」よりも「ダブルケア」の世帯の方が「制度が充実している」と答え人の割合が低いことがわかり、特別養護老人ホームの入所基準をダブルケアがある場合は加点し、入所しやすく変更したほか、ショートスティ事業についても、利用日数を7日間から30日に拡大をしています。

子育てでは、保育所の入所要件に関して、要介護度1以上の介護をしている場合はポイントを加点し、子どもを預けやすくするなどの対策を取りました。

今後の本区の取り組みと見解を伺います。

AA 答弁

区長 次に、いわゆる「ダブルケア」についてのご質問にお答えします。
高齢者あんしん相談センターの総合相談において、介護や子育てなど、複数の分野に関わる相談を受けた場合には、区の関係部署の職員や、介護事業所などで情報を共有し、支援方針の検討を行うなどの連携を図っており、必要に応じ専門機関につなぐなど、適切な支援に努めているところです。
また現在、地域共生社会の理念の一つである「丸ごと」の取り組みとして、総合的かつ・包括的な相談支援体制の構築に向け、組織横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、議論を進めております。
今後も、「ダブルケア」など様々な問題が複合化することによって生じてくる事例について、どのような手法を用いることが、より効果的な支援につながるか検討してまいります。
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