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議会報告 

平成28年11月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
田中 かすみ

QQ 質問

10代の精神疾患の相談体制について

次に10代の精神疾患を早期発見、治療につなげる取り組みの強化について伺います。

先に述べた産後うつもそうですが、気分障害、うつ、統合失調症、不安障害など、精神疾患の患者さんやご家族の方々は、大変な負担を感じながら生活していらっしゃいます。統合失調症を発症されたご家族からご相談をいただきました。患者さんは私と同じ年齢、発症したのは中学生だったそうです。当時はどこに相談したら良いか、時間ばかり過ぎていき、結局高校は通えず、引きこもりがちでしたが、今はデイケアに通っているそうです。
統合失調症は、10代後半から30代が多い病気だそうで、早い場合だと中学生から発症します。脳の構造や働きの微妙な異常が原因と考えられ、高血圧や糖尿病と同じように、早期発見や早期治療を行えば、重症化せず安定することもわかっています。しかし世間から「何をするかわからない病気」「不気味な病気」といった根拠のないレッテルが貼られることがあり、いわれなき偏見が本人家族を傷つけています。

ぜひ、この偏見を取り払うべく、正しい認識を周知していただきたいですが、区の見解を伺います。

さらに二点、伺います。
一つは、青少年、特に中学生や高校生の早期発見、早期治療につなげるために、学校と福祉の連携や相談窓口の周知は、充分に行われているでしょうか。

二つめは、青少年の医療ケアの充実について伺います。
青少年の精神疾患は、早期発見早期治療につなげる事が課題です。そこには、児童精神医学の視点を持った専門職が必要不可欠です。今後、悩んでいる本人や家族、担任などに対し早期に相談したり助言していただける体制を作っていただきたいですが、見解を伺います。

また、本区は、保健サービスセンターのデイケアで、概ね50歳までの方を対象に、精神障害からの回復を目指し、社会復帰に向け、週三回活動していますが、思春期は特に学校に代わる場所が必要です。
国分寺にある精神科クリニックに併設している医療デイケアは、普通の商業ビルに入っていて、明るく通いやすそうな雰囲気です。ここでは高校生、大学生の学業支援、高卒認定、就職活動のための資格取得を支援したり、休学中に遅れがちな勉強を克服し、自信につながるような支援を行っています。こう言った場所で ボランティアや料理などの体験活動、認知行動療法を通し、気持ちを整えることができるそうです。これは本人の生活の向上だけでなく、ご家族にとっても負担が軽くなることでもあり、ひいては治療費を削減することもできます。

都内にはなかなかこう言った医療デイケアがないようですが、ぜひ、そう言った施設を掌握し、適切につなげていただきたいですが、見解を伺います。

AA 答弁

区長 次に、青少年の精神疾患に関するご質問にお答えします。

まず、精神疾患に対する正しい認識についてのお尋ねですが、
差別や偏見を払拭するためには、障害と障害者に対する理解を深めていくことが重要であると考えております。
区民への啓発活動として、総合福祉センターまつりでの障害体験をはじめ、障害者差別解消に向けたパンフレットの配布、ポスターの掲示、企業等の機関紙への掲載や関係団体の会議などでの周知活動を行っております。
今後とも、障害の有無にかかわらず、共に生きる共生社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。

次に、連携や相談体制についてのお尋ねですが、
精神的に不安定な生徒の把握については、学校の担任教諭やスクールカウンセラーを通じて教育センターに情報提供がある場合や、家族等から保健サービスセンターに相談がある場合などがあります。様々な機関が相談窓口となり、それぞれの機関で本人や保護者から状況を聴き、受診が必要と思われる場合には専門の医療機関につないでおります。
なお、相談窓口については、しおり・やチラシの配布、区報等により周知を図っております。
今後とも関係機関と緊密に連携し、青少年の精神疾患の早期発見・早期治療に努めてまいります。

次に、青少年の医療デイケアについてのお尋ねですが、
相談内容や生徒、保護者の希望に応じて区内の医療デイケアを始め、近隣区の医療機関や東京都精神保健福祉センター等のデイケアをご案内しております。
今後とも、生徒を対象とする医療デイケアの状況把握に努め、適切な機関を利用していただけるよう支援してまいります。
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