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議会報告 

平成29年11月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
田中 かすみ

QQ 質問

全ての子どものために、幼児教育の無償化と全入化の実現を

次に、「幼児教育無償化」と共にすべての子どもが幼児教育を受けられる「全入化」について伺います。

我が党が幼児教育の無償化を進めていくことと同時に、幼児教育を受けたい人が受けられる「全入化」を進めていくことは、今後絶対に必要なことであります!
この思いを強くしたのが、先日、誰もが保育を受けられることを目指す、NPO法人フローレンスが開設した「おやこ基地シブヤ」を会派で視察したからです。
この施設は1階に障害児保育園、2階に認可保育園、3階には病児保育室と、健常児、障害児、病児を問わず全ての子供に保育を提供し、同時に、インクルーシブな環境で育つことで互いに発達を促進し、多様性を認め合う人間性を育むことを目指していました。

この施設には、重症心身障害児、通称、医療的ケア児と呼ばれる子ども達も通っていました。”たんの吸引”や”経管栄養”など、生きていく上で必要な医療的援助が必要な子どもたちです。

今後、医療の進化により出産時に救える命が増え、医療的ケア児は増加すると言われていますが、日本ではこうした重い障害のある子どもを預かれる保育園や、また、卒園後通う教育施設が極端に不足しており、そのため保護者は仕事をやめて、つきっきりで子どもの介護にあたっています。
しかし、ここでは、医療的ケア児を持つ親たちが仕事をあきらめることなく、更に、様々な子どもたちと、同じ空間で育ちを経験していました。感動的な空間でした!

私は、こういった光の当たらない方々に光を当てていくことが政治の仕事である!と痛切に感じました。そこで伺います。
本区においても、渋谷区と同様の取り組みが可能でしょうか。

実は、この問題を解決するための重要な制度変更が近づいています。
児童発達支援事業という、障害児の療育等で使われる制度の報酬単価の改定が、来年4月に予定されているのです。
医療的ケア児を預かる報酬単価がアップすれば、より多くの場所で医療的ケア児の療育ができるようになります!

今後、本区においても、こうした事業に手をあげてくださる事業者の誘致を積極的に進めていただきたいと考えますが、区の見解を伺います。

次に、保育士を取り巻く課題として、人材確保と業務負担軽減策について伺います。

保育士の人材確保策は、保育園を増やす限り続きます。我が党でも潜在保育士の復職支援や処遇改善を主張してきましたが、現状の取り組みと保育士の子どもの入園選考にあっては、どのように検討されたか伺います。
又、保育士にとって、負担となっている保育以外の業務について、保育システムを必要な園へ導入してはどうでしょうか。
システムの導入により、指導計画やシフト表の作成などの業務負担の軽減が期待され、しかも補助金を活用できます。区の見解を伺います。

AA 答弁

区長 次に、障害児の療育等についてのご質問にお答えします。
国では、児童福祉法の一部嶮正により、来年度から、医療的ケア児など、重度の障害等により外出が著しく困難な障害児に対して、居宅訪問型児童発達支援制度を新設するほか、児童発達支援事業所において、医療的ケア児を支援するための体制を整備した場合の報酬の加算について、検討されております。
また、ご指摘の「おやこ基地シブヤ」では、医療機関等との連携体制を確保した上で、児童発達支援による療育と、居宅訪問型保育を組み合わせ、医療的ケアや障害等により集団保育が困難である子どもを対象とした保育を行っていると聞いております。
本区では、こうした取り組みを参考にしながら、法改正等の内容も踏まえ、保健・医療・障害福祉・子育て・教育等の各部署
の連携を強化してまいります。また、機会を捉えて事業所の誘致等を進め、適切な支援に努めてまいります。

 次に、保育士の人材確保と負担軽減策に関するご質問にお答えします。
まず、保育士の人材確保についてのお尋ねですが、
区では、都が主催する保育士就職相談会を通じ、事業者と就業希望者とのマッチングを行っているほか、「保育士等キャリアアップ補助金」や、「保育従事職員宿舎借上げ支援事業補助金」等の活用により、保育士の処遇改善を行っております。
また、来年度の入所選考から、選考指数が同一になった場合の優先項目として、親が保育士であることを追加し、保育士が復職しやすい環境の整備に努めてまいります。

次に、保育システムの導入についてのお尋ねですが、都の補助制度の動向に留意し、保育従事者の要望等も踏まえ、検討してまいります。
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