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質問
次に糖尿病重症化予防対策についてお伺いします。
わが国では、高齢化が進む中で生活習慣と社会環境の変化に伴う糖尿病患者数の増加が大きな課題となっています。平成29年度に取りまとめた、厚生労働省の重症化予防ワーキンググループの報告によると、糖尿病の日本の医療費は約1.2兆円であり医科診療医療費全体の4.4%を占め、さらに糖尿病の合併症である糖尿病腎症が原疾患の4割以上を占める人工透析には一人月額40万円、年間約1.57兆円を要する等、医療費全体からみても大きな課題です。文京区国民健康保険の第1期データヘルス計画によれば、本区の入院および外来医療費の上位1位は慢性腎不全(透析あり)、第2位は糖尿病となっており、人工透析の患者数は年々増加傾向が確認されており、糖尿病対策、特に糖尿病の重症化予防対策が急務となっております。さらに、新型コロナウイルス感染症が猛威をふるう現在においては、糖尿病に罹患していて血糖コントロールが不十分である人については感染症の重症化リスクが高まることも注目されております。一方、米国糖尿病学会(ADA)の見解では、糖尿病であっても血糖コントロールが良好であれば、新型コロナウイルス感染症による危険性は糖尿病でない人と同等とされているため、感染症対策のためにも、糖尿病の人はふだんから良好な血糖コントロールを維持し糖尿病合併症を予防する必要があることがわかってきております。そこで、本区の国民健康保険加入者における直近の糖尿病患者の状況および透析患者数、透析にかかった医療費、また糖尿病が原因で透析になってしまった方たちの割合はどうかお伺いします。
透析関連医療費を削減していくためには糖尿病の未治療者や治療中断者を適切な医療に結び付けるために受診勧奨をしていくことが重要です。全国の自治体や他県の国保連に調査した結果、KDBシステムの疾病管理一覧というメニューで直近5年間までの糖尿病レセプトと投薬状況の治療中断者を抽出し、受診勧奨を実施している自治体もあると聞いています。当然、治療中断期間が長い患者ほど、重症化しやすいリスクが高いと考えられます。新型コロナウイルス感染症から区民の命を守る観点からも、治療中断者も含めた糖尿病の重症化予防対策が重要と考えますが本区の見解をお伺いします。
答弁 |
区長 |
次に、糖尿病重症化予防対策に関するご質問にお答えします。 まず、国民健康保険加入者における糖尿病患者の状況等についてのお尋ねですが、 昨年12月末時点の糖尿病患者数は3,364人、人工透析患者数は126人で、人工透析患者数のうち、糖尿病が原因とみられる方は76人で約60%を占めております。 なお、透析にかかった医療費は、令和元年度分として約6億4,800万円となっております。 次に、糖尿病の重症化予防対策についてのお尋ねですが、 これまで区では、糖尿病性腎症重症化予防事業において、治療中断者も含む、糖尿病に係る服薬をされていない方、延べ258人に対して受診勧奨を実施しております。 また、本年度からは、医療機関と連携した保健指導に加え、前年度の保健指導終了者に対して、受診や食事、運動等の目標継続を支援するため、フォローアップの保健指導を実施しております。 今後も、これらの支援を継続することで、国保加入者の健康の保持増進とともに、医療費の適正化に努めてまいります。 |
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