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質問
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で自殺者数が全国で増加しております。
世界同時不況を招いたリーマン・ショック直後の2009年以来11年ぶりのプラスとなり、女性や小中高生が多い点が特徴で、男性は11年連続で減りましたが、女性は7025人で2年ぶりに増え、小中高生も2019年比で約4割増の479人となっております。
自殺者増の要因について厚生労働省自殺対策推進室によるとコロナによる経済的な困窮や外出自粛による不安、ストレスを指摘しており、女性や小中高生の増加についても生活への影響によるしわ寄せが、社会的に弱い立場にある人に向けられ、孤立、孤独化したことが遠因ではないかと推察しております。
また、コロナ禍が本格化してから1年、不登校や登校渋りをしたり、うつ症状が見られたりする子どもの数も、さまざまな調査結果において増加しております。
国立成育医療研究センターのアンケート調査によると、小学4~6年の子どもたちの約7人に1人、高校生では約3人に1人が中等度以上のうつ症状を訴えています。こうした状況を踏まえ、政府は4月に自殺対策についてSNSを活用した相談体制の充実や、孤立を防ぐ居場所づくりなどを打ち出しました。そこで、本区においては現状をどのように把握され、今後どのような取り組みを考えているのかお伺いします。
2017年に改正された「自殺総合対策大綱」には、初めて「支え手支援」が明記されましたが、まだまだその施策が充実していないのが現状だと思います。まずは、ゲートキーパーを増やすことが必要と考えます。
そして、既存のゲートキーパーを支援すること、さらには、ゲートキーパーが専門家と容易に連携できる仕組みを作ることが大切であると思います。本区のゲートキーパーの取り組みはどのようになっているのかお伺いします。
また、学校現場においても、内閣府が決定した「子供・若者育成支援推進大綱」では「SOSの出し方教育」の推進が盛り込まれ、より実効性のある取り組みが求められております。教育委員会として、どのような取り組みを考えているかお伺いします。
答弁 |
区長 |
次に、自殺やうつ病の対策に関するご質問にお答えします。 まず、現状と今後の取り組みについてのお尋ねですが、 本区の、人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率の数値は、平成12年の32.3をピークに減少傾向であり、昨年は9.3と、全国の16.6、都の16.1を下回っております。 一方で、昨年は、例年と比較して、30歳代までの若い世代の自殺者数が増加しております。また、これまで、自殺の原因や動機では、健康問題が一番多く、特にうつ病等の精神疾患を抱えている方が多数を占めております。 引き続き、「自殺対策計画」に基づき、講演会等による自殺対策の周知・啓発やゲートキーパーの育成を行うほか、関係機関等とのネットワーク強化や、相談支援体制の充実を図り、若い世代を含め、必要な方に適切な支援を届けられるよう、自殺やうつ病等の対策に取り組んでまいります。 次に、ゲートキーパー育成の取り組みについてのお尋ねですが、 これまで、区民やケースワーカー等の専門職を含めた区職員、関係機関を対象にゲートキーパーの養成講座を実施するとともに、区立小・中学校の生活指導主任を対象に、自殺防止に関する研修を行うなど、自殺対策を支える人材の育成と資質の向上を図ってまいりました。 今後も、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、自殺対策に対する意識の醸成を図るとともに、人材育成の取り組みを計画的かつ継続的に実施してまいります。 |
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