TOP議会報告 > 誰ひとり取り残さない障がい者支援について

議会報告 

令和4年11月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
岡崎 よしあき

QQ 質問

誰ひとり取り残さない障がい者支援について

 次に誰ひとり取り残さない障がい者支援についてお伺いいたします。
 入所施設に入っている全国の障がい者のうち、自宅やグループホームなど地域社会での生活に移った人は、2020年度末までの4年間で4.9%の約6.300人にとどまったことが厚生労働省のまとめで分かりました。政府は9%を目標にしていましたが、大幅に下回りました。それは、地域移行が比較的容易な軽度者が既に施設を出て、重度や高齢の人が多く残っているためではありますが、障害者権利条約に照らしても障がい者の地域移行に力をいれなくてはならないと思います。本区の現状と取り組みについてお伺いいたします。
 次に障害児やその家族支援について伺います。
「医療的ケア児支援法」が、9月18日で施行1年を迎えました。支援の現状や今後の課題を話し合うため、全国の家族会でつくる団体「全国医療的ケアライン」が都内で全国フォーラムを開催しました。法施行1年を迎え、どんな課題があり解決のために何が必要なのかが発信されました。
 その中で、保育施設や学校に通う際の付き添いなど家族の負担軽減が話題になったほか、もう一つは小学校に上がっても、放課後の預かり事業を見つけるのに、大変苦労しているという点です。それは、医療的ケア児だけではなく、障害児全般に言えます。
 そこで、文京区の障害児の預かり事業の現状と利用状況についてお伺いいたします。
 練馬区では、「障害児一時預かり事業」がこの11月から始まりました。まさに、本区におけるニーズを捉えていると感じます。障害のある子どもや発達に心配のある子どもを手帳があってもなくても、1時間100円で利用できます。気軽に利用できれば保護者の負担軽減に大きくつながります。この事業を参考に、本区でも導入していただきたいと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
 また、発達障害のお子さんが増えている今、早期の療育が必要ではないでしょうか。物心がついてからの療育は大変なので、早い段階で発見し、対応するのが望ましいと専門の医師も言っております。
 発達障害のお子さんを持つお母さんは、「早い段階で専門の医師からの助言があり、早く対応ができたのがとても良かった」と言われておりました。
 例えば、乳幼児の健診の際の問診票や医師との面談に発達障害の可能性につながる問いかけを積極的に行い、早期発見につなげるべきと思いますがご見解をお伺いいたします。
 また、専門の医師が積極的に関わっていくことも大切なことだと思いますがご見解をお伺いいたします。

AA 答弁

区長  次に、障害者支援に関するご質問にお答えします。

 まず、障害者の地域移行についてのお尋ねですが、

 施設入所者の地域生活への移行に関しては、全国的な傾向と同様に、高齢化・重度化を要因とする困難さがあると捉えております。
 令和元年度に実施した「障害者(児)実態・意向調査」では、施設入所者が地域生活への移行を希望する割合は7%であり、本年度の調査でも同じ質問項目を設け、実態の把握を行っているところです。
 今後の目標や取り組みについては、国から示される基本指針を踏まえ、来年度に予定している次期障害者・児計画の策定において検討してまいります。
 あわせて、本年度で整備が完了する区内4か所の地域生活支援拠点を中心に、障害者が住み慣れた地域で安心して生活を続けるための体制づくりに取り組んでまいります。

 次に、障害児の預かり事業についてのお尋ねですが、

 本区では、3歳以上の心身障害者・児を対象として短期保護事業を実施しており、昨年度の障害児の利用実績は260回となっております。
 また、本区の預かり事業は、常時介護が必要な方を対象とし、障害者手帳があることなどを要件としております。議員ご指摘の事業は、障害者手帳や通所受給者証を必要としていないことから、他自治体における実施状況や実態を情報収集し、研究してまいります。

 次に、発達障害の早期発見と専門医師との関わりについてのお尋ねですが、

 本区では、乳幼児健診時に、言葉の発達、日常生活でのコミュニケーションや行動特性に着目して問診し、発達障害のスクリーニングを行っております。
 発達障害が疑われる際には、心理判定員による心理相談の実施や専門医師による発達健診での経過観察等を通じて、早期発見に努め、教育センターの総合相談室につなげ、成長に合わせた支援を行っております。今後とも、保健サービスセンター及び教育センターが連携して対応し、早期の療育につながるよう支援してまいります。
一覧へ 〉