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質問
最後にコロナ禍における高齢者施策について伺います。
スポーツ医学の久野譜也・筑波大教授は、先のシンポジウムで、新型コロナによる健康二次被害について紹介。感染対策のステイホームや外出自粛は正しいがその副作用はあまりにも大きい。感染が落ち着いた今だからこそ何が課題だったのか、今後どう対応すべきなのかを考えるべき、と言及しています。
久野教授らが自治体と実施した調査結果によると、昨年5月と昨年11月では、認知機能が低下した人の割合が、11月の方が2倍に増加していたそうです。
原因の仮説として、久野教授は 「社会参加の制限により人と会えなくなり、会話が減少したため」 としています。さらに、今年4月(自粛後約13か月)、筑波大が全国介護事業者連盟と一緒に、介護が必要な60歳~91歳の651人を対象に実施した調査でも、かなりの割合で認知機能が低下していることが分かったそうです。本区にあっても、そういった傾向は同様に見られるのではないかと思いますが、実情をどのように把握し、どのような取り組みをしていくのか伺います。
また、フレイル予防プロジェクトもいよいよ本格始動されると思いますが、地域づくりを加速させる取り組みと、今後、こうしたコロナ禍による健康二次被害を克服するためどのように取り組もうとされるのかお伺います。
以上で質問を終わります。
ご清聴誠にありがとうございます。
答弁 |
区長 |
最後に、高齢者施策に関するご質問にお答えします。 まず、コロナ禍における高齢者の健康二次被害についてのお尋ねですが、 本区では、本年5月、約1万2千人の高齢者を対象に、生活機能の低下などを早期に発見することを目的とした「健康質問調査」を実施しております。 調査結果では、「閉じこもり」や「うつ」に該当する高齢者の割合等が、過去の調査結果と比較して増加傾向にあります。 また、区民からも、高齢者の認知症の症状の悪化を懸念する声が、高齢者あんしん相談センターや社会福祉協議会などに多く寄せられており、その防止に向けた取り組みは、喫緊の課題と捉えております。 今後は、高齢者の健康状態を把握する取り組みを強化するとともに、「健康質問調査」で把握したリスクの高い高齢者に対しては、介護予防事業への参加に向けた個別勧奨に取り組んでまいります。 次に、フレイル予防プロジェクトについてのお尋ねですが、 本区では、コロナ禍においても、感染予防対策を徹底しながら、少人数かつ短時間の「フレイルチェック」の取り組みを継続的に実施してきたところです。 また、本年10月には、約2年ぶりに区民ボランティアである「フレイルサポーター」の養成講座を実施し、新たに11人が加わっております。 今後、区内各地の会場で、フレイルサポーターが主体的に実施するフレイル予防事業を本格的に再開してまいります。 さらに、東京大学高齢社会総合研究機構と連携を図りながら、運動・栄養・社会参加の重要性の普及・啓発に取り組み、高齢者の健康の維持及び地域づくりを加速させてまいります。 |
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