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議会報告 

令和6年11月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
宮本 伸一

QQ 質問

重層的支援体制整備事業について

 次に重層的支援体制整備事業についてお伺いします。

 地域共生社会を目指す文京区における地域包括ケアシステムの更なる進化・発展のため、各分野の支援機関が連携して一つのチームとして、地域資源やネットワークを重ねあわせることで本人やその世帯が有する課題や希望に応じた多様かつ柔軟な支援ができる体制を構築していくことにより、孤立させない、つながる地域づくりを目指し、文京区は現在福祉部を中心に取り組んでおりますが、これまで取り組んできた中で見えてきた課題は何かお伺いします。

 これまでの分野ごとの制度を中心とした支援体制では課題解決が困難となる中で、各分野の支援や、さまざまな地域資源と連携していくことがとても重要であります。

 今回、厚生委員会では兵庫県尼崎市における重層的支援体制整備事業を視察してきましたが、その中で、尼崎市では実は準備支援事業からスタートしたのではなく、いきなり重層的支援体制整備事業を令和4年度からスタートをして、構築に向けて取り組んだそうであります。

 その背景には尼崎市では生活保護受給者が全国4位ともいわれ、また、犯罪件数も高く、ただ単に重層的支援体制整備事業と言っても単なる福祉分野との連携だけではなく福祉分野以外との連携もより進めていかなければならない背景があります。

 特に市民と行政が力を合わせ課題解決へ向けて協力に進めているところが特徴的です。また、「つながり支援プロジェクト推進協議会」を立ち上げ、各種団体やNPO・民間企業などを巻き込み、お互いにできることを見つけ、様々な課題解決をすることにより市民と行政のつながりを強化しています。また、再犯防止については弁護士との連携も重視しています。さらに将来の担い手を育成するため、高校生・大学生と福祉課題に取り組む支援等なども行っております。

 この尼崎市の取り組みのようにあくまでも行政が主体となり、地域における各種団体・NPO・民間企業などの社会資源を活用し、支援を展開することが重要と考えます。本区では、どのように取り組むのかお伺いします。

AA 答弁

区長  次に、重層的支援体制整備事業に関するご質問にお答えします。

 まず、事業に取り組む中で見えてきた課題についてのお尋ねですが、
 来年度の本格実施に向け、庁内外の相談支援窓口において把握された事例の中から、複合的で複雑な課題を持つ支援事例を対象に、支援ネットワーク会議を開催しております。
支援方針の決定にあたり、各支援機関が分野を超えて協力するチーム体制を構築していくことが課題と認識しているところです。
 また、重層事業検討会や支援者研修においては、事例検討を通じ、顔の見える関係を構築し、相互の事業に対する理解を深めてまいりました。
 今後とも、分野横断的に多くの機関が連携する体制を強化し、地域共生社会の実現を目指してまいります。

 次に、地域団体との連携についてのお尋ねですが、
 本区では、公的なサービスによる支援に加えて、町会・自治会、NPO、ボランティア団体、民間事業者等が、様々な地域の課題を把握して主体的に取り組む体制づくりを支援しております。
 地域共生社会を実現するためには、地域の困りごとを地域で解決し、必要に応じ専門職につなぐ地域ネットワークづくりの場を整え、意識の共有を図っていくことが必要と考えております。
 引き続き、地域団体を支援するとともに、重層的支援体制整備事業を活用した見守りと伴走を通じ、家族が孤立せず、相談ができる地域づくりを目指してまいります。
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